114: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 19:25:13.48 ID:EnRHzSex0
次に屋上に現れたのは彼女だった。あの日、死んでしまった彼女。
「細かいことは」と言うあたり、彼女から全てが語られるのだろう。
にっこりと笑って、僕の隣に駆け寄ってきた。感動の再会だろうか。
「わたし。最初に言ったでしょ。あなたの事を信じてる、って」
「二十四時間だったら。わたしは、その言葉も信じていたのよ」
「それに、不幸のメールのことも知ってた。そして、思ったの」
「ああ、あなたは、あのメールに返信して、変わったんだって」
「そして、夏の日。あなたの言葉から、少し、疑問が生まれた」
「世界のシステムについては理解した。寿命の事で、考えたの」
「観測者は誰か。わたしは、あなたが気付くより先に気付いた」
「前の学校の自殺した彼。あなたの変化。先生の言葉遣いとか」
「先生は、態度も言葉も髪型も、名前すらも全て変わっていた」
「先生は前に、自殺した彼を担当していたんじゃないかしら?」
「わたしが偶然にも転校してきたのは、大きな誤算でしょうに」
「あなたはこの世界に戻りたいと言った。それがあなたの幸せ」
「なら、それを叶えてあげようと思った。わたしが死んででも」
「だって、あなたの事が好きだもの」
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