83: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 19:02:59.07 ID:EnRHzSex0
「願いは叶った。今日は、雪だって。嬉しい。雪が降るのよ」
クリスマスの日。学校は、既に冬休みだ。このまま卒業間近まで。
高校生の身分なので、それに相応しいような店で食事をしていた。
「プレゼントも用意してあるんだ。あまり、高くないけど」
「いいのよ。あなたのくれるものなら、何でも嬉しいわよ」
僕は、自らの預金通帳から出したお金から、彼女にプレゼントした。
親のお金に手を付ける気にならなかった。見栄を張るべきではない。
「最高のクリスマスになった。ありがとう。嬉しかった」
「いいよ。お互い、受験勉強で忙しくなる。会えないし」
彼女には、何も知らないで過ごしてほしい。僕はそう願っていた。
僕らは、各自で受験勉強をし、各自で受験し、卒業前に集合する。
言うなれば、次に彼女に会えるのが、僕らにとっての最後なのだ。
「ありがとう。ずっと、ずっと。大切にするから」
「そう言ってくれると、プレゼントしてよかった」
「うん。また、来年。あなたも、色々頑張ってよ」
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