過去ログ - ゲームは一日一時間
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87: ◆tSiWM5GIyDZg[saga]
2013/07/14(日) 19:05:29.44 ID:EnRHzSex0

「もう、卒業式の二日前か。教室。すごく、寂しくなっちゃったな」

「そうねえ。おかげさまで、わたしの寿命も、もうすぐだって思う」

教室には、もう数名の生徒しかいなかった。誰もが勉強していた。
この異常事態に気付かないのか、それとも、目を瞑っているのか。
恐らく後者だろう。何故なら、彼女は、どこか察しているからだ。

それは、君が。

そうじゃない。そうじゃないはずなんだ。もう、時間はない。
二日前。正確には、二時間前だ。廊下を見ても、誰もいない。

「わたしも、もうすぐ、死んじゃうの。きっと、あなたも」

僕たちは、学校の閉鎖されている屋上で、死について語っていた。
この世界が終わるまでは、少なくとも、夜であるらしい。綺麗だ。

「もっと、長生きしたかったな。あなたと、一緒にいたかった」

「小さい頃から一緒。疎遠になって、わたしは不幸だと思った」

「引越しが決まって、わたしは喜んだ。あなたに会えるんだと」

「そして、あなたも、わたしのことが好きだった。相思相愛よ」

「なのに、ここで終わっちゃうのよ。卒業もせずに、ぶつんと」

「何もかも、僕のせいだよ。ごめん」




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