過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」4
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53: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/07/23(火) 23:50:00.97 ID:hNGXiUBs0
「差し詰め番外個体(ミサカワースト)、と言ったところかな」

少女は自らをそう呼んだ。
誰にも望まれていない、存在そのものが禁忌であること。
脈々と続いてきた生命の系譜から外れた異形であることを、おそらくは自覚した上で。

バチッ、と紫電の弾ける音。
他の妹達と比べれば格段に大規模だが、オリジナルたる美琴に比べれば小規模なものでしかない。
二センチほどの鉄釘がコイルガンのように放たれる。
音速を超える程度の速度。美琴からしたらチャチな攻撃。
避けることも、防御することも、対応策なら複数ある。

だが。それでも。迷った。
自分は、この少女に対して反撃をしていいのか。
そんなことが許されるのか。考えずにはいられなかった。
反撃はせずとも、防ぐことはできる。だがそんな無為な思考が時間を奪い。
少女から放たれた鉄釘が美琴の左腕を射抜く。

「が、ァァああああああああッ!!」

思わず叫ぶ。鋭い激痛が全身を駆ける。
そんな中で美琴は少女の攻撃を頭の中でどこか冷静に分析していた。

(使用電力的に私の超電磁砲とは別物か。
もっと単純に、電磁石を使って鉄製の弾を撃ち出してる)

そんなどうでもいいことを考える。
まるで目の前の現実から目を背けるように。
現実逃避するように。

御坂美琴には自身に課したルールがある。
『妹達』をどんなことがあっても傷つけない。
何があっても、何を敵にしてでも必ず守り抜く。
それが美琴が己に立てた誓いだった。


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