201: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/09/14(土) 04:13:54.84 ID:rrrgeDjMo
「おっ、見つけたよ、Pくん。元気にしておったかね?」
舞台袖に続く通路で二人、感傷に浸っていた私たちにそんな声がかけられる。ふと、そちらを向くと――。
『社長……? いや、本当にご無沙汰しております。おかげさまで、健康そのものですよ』
そこにいたのは、前のプロダクションの社長と、二年半前と比べると、ふっくらとした一番手プロデューサーの姿だった。こうして会うのは、最後の引継ぎの為に事務所へ行って以来だ。
あれから事務所へ行くことこそなかったが、物理的な位置関係も、心理的な位置関係も近いとあって、かつての所属事務所の噂話はよく届いた。
こちらの出向社員がいかんなく実力を発揮したこともあって、経営はだいぶ健全化され、そのノウハウを吸収した後任の社員もよく頑張っているという。
その甲斐もあってか、この大晦日フェスに招待されるまでになった。素直に、元社員としてそれは嬉しく思う事だった。
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