8: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/07/21(日) 15:29:34.81 ID:V77nFIwLo
「まあ、こんな小さな事務所から引き抜く人材はいないだろうさ。すまないがPくん、お客さんがお越しになったら応対してくれるか」
『ああ、はい。分かりました』
「よろしく頼むよ」
社長は事務所の奥の給湯室に入っていく。しばらくして、湯気を上げるコーヒーカップを片手に出てくると、そのまま社長室の中へと入って行った。
私もそれに倣い、給湯室で熱いコーヒーを入れる。時刻はまだ八時を過ぎたばかりで、他の社員は来ていない。この事務所のプロデューサーもまだ来ていなかった。
『引き抜き、ねぇ……』
その話自体に興味はなかったが、一体どんな人物で、一体どんな人物を引き抜いているのか、というのは気になった。無論、自分のような平凡な人間ではなく、どこか突出した才能を持ち合わせた人物を探しているのだろうが。
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