過去ログ - 八幡「だから…………さよならだ、由比ヶ浜結衣」
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528: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/09/13(金) 01:23:32.22 ID:CYYoNZQK0
「い、いいか?」

俺の問いかけにほんの少しだけ首を上下させて肯定の返事をする結衣。俺は彼女に顔を近づけつつ、周りを見やる。周囲

は薄暗いしゲスト同士ではあまり顔もよく見えないくらいだった。でも、結衣の顔はよく見える。もう鼻と鼻がくっつき

そうだ。上気した頬やリップを塗った唇がやけに色気を感じさせる。目を閉じたままなので睫毛の一本一本がくっきりと

見える。俺はさらに近づいて顔を少し傾けて、そして――――



唇と唇が、触れた。



その感触を味わうまでもなく、ほんの二秒くらいで俺は唇を離してしまう。数秒は結衣もそのままだったが、終わったの

がわかるとその目をゆっくりと開く。薄目のまま、彼女はうっとりとした顔で吐息が混じったような声を俺にかける。

「…………もっかい」

そんな誘惑にもはや俺が勝てる筈もなく、再び顔を近づける自分がいたのだった。



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