過去ログ - 八幡「だから…………さよならだ、由比ヶ浜結衣」
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620: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/09/24(火) 23:09:48.77 ID:dKbYp/nq0
パシッ


俺の視界のすぐ下で、乾いた音が響いた。頬を叩かれた勢いで、俺の顔は正面から逸らされてしまう。正面?俺が頬を手

で押さえながら、向き直るとそこには目に涙を浮かべた雪ノ下雪乃の姿があった。彼女は怒りと悲しみの混じった表情で

俺を睨む。…………ああ、そうか。もう俺の行為が雪ノ下にも伝わったのか。俺が部室の後ろの方を見やるとうつむいた

まま椅子に座っている由比ヶ浜がいる。……結局、彼女にあの言葉を告げて別れてからどうやって自分が過ごしていた

のかよく覚えていない。俺がぼんやりしたままでいると、雪ノ下は歪んだままの口を開いてゆっくりと言葉を紡ぎだす。

「約束と…………違うじゃない。あなた、言ったわよね?由比ヶ浜さんとのこと……決着をつけるって。彼女の想いに

……応えるって。それなのに、どうして、こんな…………」

「いや、それは…………だから……そのことで、これから話が……」

「話?あなた、まだ由比ヶ浜さんを傷つけるつもりなの?もし、そうなら……」


そうじゃない、と言いかけて俺は口をつぐむ。今の言葉を否定しようとしても、それはただの言い訳にしかならないから。

俺が由比ヶ浜結衣を傷つけたのは、紛れもない事実だ。今さらそれをどうこう言っても仕方ない。それについては俺は

ただ謝るほかない。俺は由比ヶ浜の方を向き、頭を下げる。

「すまない…………由比ヶ浜……」




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