過去ログ - 八幡「だから…………さよならだ、由比ヶ浜結衣」
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679: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/02(水) 19:52:40.65 ID:lvwBCCDU0
振り返った先で腕を組んで軽く脚を開いて立っていたのは、うちのクラスのトップカーストでまたの名が獄炎の女王――

といっても俺が勝手にそう呼んでるだけだが――である三浦優美子であった。彼女と俺には直接の接点はなく、接点があ

るのは一人の人間のみで、そうであるが故に今ここで俺に何の用事があるのかは火を見るより明らかだった。三浦は獄炎

の女王らしからぬ冷たい目で俺を睨めつけた後、少し哀しげな表情で口を開いた。


「あんたさぁ…………結衣に何かしたん?」

「何かって……」

昨日会って話をした雪ノ下陽乃と同様、三浦も事情をどこまで知っているかわからないので俺は迂闊なことは口に出せず、

オウム返しをするしかなかった。というか口調が怖くてそれしか口から出なかった。俺の意味のない返答に、三浦は怪訝

な顔でこちらを見て言葉を続ける。

「昨日あーしが電話した時から様子がおかしかったんだけど…………でも、あーしがいくら訊いても結衣は何も言って

くれないし。ヒキオ…………結衣とデートしたんでしょ?土曜日に。だから、あんたなら何か知ってるんじゃないかと

思って……」


……ああ、なるほど。三浦は俺と由比ヶ浜がデートしたこと自体は知っているが、――たぶん由比ヶ浜が土曜日以前に

彼女に話したのだろう――それ以降のことは何もわからないという状態か。三浦の案外世話焼きな気質から鑑みて、今の

状態はとても彼女にとって耐えられるものではないのだろう。友達の様子がおかしいのに、それについて何も話してくれ

ないというのは。だから、わざわざ俺なんぞに――――いや、当事者なんだから当たり前なのか。


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