過去ログ - 八幡「だから…………さよならだ、由比ヶ浜結衣」
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792: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/12(土) 22:49:10.68 ID:uMgeVN9Q0
不毛なことだとは思いつつも、俺と雪ノ下は過去の可能性について話を続けていた。まぁ、仕方ないさ。“今”は“過去”の

積み重ねによってつくられているのだから。“未来”のために、前に進むために、人が何かを諦めたり納得したりする必要

に迫られることはさして珍しい話でもない。そのためにはこういう行為も時には必要なのだろう。“諦める”ことに慣れて

いない人間にとっては尚更そうであると俺は思う。


「いや…………OKされていたら今度は俺の方が困っていたぞ、おそらく」

「ええ、それはわかっているわ。だから自分本位の考えだと言ったのよ。由比ヶ浜さんの気持ちだって無視しているの

だし。私が言いたかったのはたとえOKしていたとしても、その瞬間だけは良くてもたぶん長続きしない…………いえ、

それだけならまだしも……今よりももっと悪い状態になっていた可能性が高いということよ」

「それは、その……まぁ、そう……なんだろうな」


俺の立場からしてみると、最初から断られることしか想定していなかったので、雪ノ下の言うifの話がどの程度当たって

いるのか正直なところよくわからない面もあった。しかし、今彼女がこれを話しているのは“希望を捨てる”のが目的で

あることは明白だったので、俺は反論する気にもなれなかった。


言葉が途切れてしばらく沈黙が訪れた後、雪ノ下から唐突に質問を投げかけられる。

「比企谷くん。その……これは、あくまで参考までに訊きたいのだけれど…………あなたは……その……わ、私のどこが

……好きに…………」

「え?」



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