過去ログ - 八幡「だから…………さよならだ、由比ヶ浜結衣」
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796: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/12(土) 23:03:08.34 ID:uMgeVN9Q0
>>786

L雪ノ下雪乃が見つめる先にあるものとは。


「私…………あなたのこと、好きよ」


既にほぼわかっていたことではあったが、いざ本人から直接言葉にされるとなるとやはりそのインパクトはケタ違いの

ものがあった。俺は彼女のその言葉の重みをどうにか受け止めて返事を返そうとする。


「雪ノ下。すまないが……」

しかし、俺が言い終わる前に雪ノ下は憂いを帯びた笑顔のまま再び口を開く。

「でも、私は今のあなたをそのまま受け入れることはできないわ。だから、私の恋人になることは諦めてちょうだい」

「いやいや、今お前の方から告白してきただろ。なんで俺が振られたみたいになってるんだ」

「あら、先に告白してきたのはあなたの方でしょ?私はそれに対して『ごめんなさい』としか言ってないわ。それとも何?

あなたごときに私を振る権利があるとでもお思いで?」

「お前……」


ああ…………これは“いつもの”、そして“俺が望んでいる”雪ノ下雪乃という像そのものだ。彼女はそれをわかっていて、

今わざとそう演じてみせたのだ。そして、その行為に対して心地よく感じてしまっている自分がいる。そのことが、俺と

彼女がこのまま恋人としては付き合えないことを端的に表していた。彼女は彼女なりのやり方で、今それをハッキリさせ

てしまったのだ。俺の返事を聴くまでもなく。

だが、それはそのまま俺が黙っていていい理由になるわけではない。俺は俺で彼女にきちんと言葉で伝えなければなら

ないことがある。もちろん、それは雪ノ下も理解している。だから、彼女は俺から顔を背けてこう尋ねる。



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