過去ログ - 八幡「だから…………さよならだ、由比ヶ浜結衣」
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825: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/19(土) 23:26:46.32 ID:IdSKSuAc0
ああ、ここでその話題を持ち出されるのか。元々俺は捻くれた根性と孤独体質を更生するという目的で奉仕部に強制入部

させられたわけだが、俺がそれを認めなかったために雪ノ下と自分のどちらが人に奉仕できるか勝負することになった

のだった。勝負に勝った方は負けた方になんでも命令できるらしい。勝負の裁定は本来、顧問である平塚先生がする筈

だったのだが、この前に先生と話した限りでは別に当事者同士で決着をつけてもいいことになっているようだった。現状

において俺はもうあまり勝負の結果についての関心が薄かったので、ついこんなことを口走ってしまう。


「アレ、まだ続けるつもりなのかよ。もう個人的には俺の負けってことでもいいような気もするんだがな」

「それは駄目よ。まだあなた、更生したとは全然言えないじゃない」

「確かにそうかもしれないな。それに、よく考えたら俺は更生するのを認めたというわけでもなかった」

「……やっぱりね。それと、比企谷くん。勝負に勝った方は負けた方になんでも命令できるのよ。本当に今、あなたは

私に対して負けを認めてもいいと…………そう、思っているの?」

「……思っていません」

「それならよろしい」


眼光鋭くなる彼女の目つきに、とてもじゃないが俺は迂闊に肯定の返事など返せる筈もなかった。そして、雪ノ下の立場

からもこの答えで正解だったらしい。少し笑みを浮かべて穏やかな目に戻り、彼女は正面に向き直った。そりゃあ、俺と

しても今ここで雪ノ下に「私の恋人になれ」とか言われても困るしな。今のは自分の蒔いた種とはいえ、当面の危機が

回避されて俺は安堵の息を漏らす。しかし、まだ話が終わったわけではなかったらしく雪ノ下は再び口を開く。


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