過去ログ - 八幡「だから…………さよならだ、由比ヶ浜結衣」
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836: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/20(日) 00:07:09.85 ID:tpDvOo3h0
「…………わかったわ、比企谷くん。顔を……上げて?」

彼女の言う通りにすると、少しあきれ顔で雪ノ下は俺の方を見つめてきた。彼女が感情を表に出さなかったことが、

かえって俺の胸を締めつける。気休めにしかならないとは思うが、俺はこんなことを口にする。

「ただ、結果がどうなろうとも先に教えないのはもうこれで最後したいと俺も思っている。これからは、たぶん部の活動

でも先に二人に方法を教える。そうすることで、自分自身に対する枷としても機能するんじゃないかと……」

「枷?」

「そうだ。先に方法を教えなければならないんだったら、そうそう自分の身を捨てるようなことはしないと思ってな」

「……なるほどね。とりあえず…………来週の月曜日の放課後までは待っててあげるわ」

「ありがとう…………雪ノ下」


俺が感謝の意を伝えると、何故か雪ノ下の目つきは一転して鋭くなった。え?なんかマズいこと言ったか?

「でも、その代わり…………それ以上経っても由比ヶ浜さんの様子がおかしければ……」

「……煮るなり焼くなり鍋にするなり、好きにしてください」

「ええ、遠慮なくそうさせてもらうわ」

雪ノ下は満面の笑みでそう答えた。その目は完全に獣が獲物を見つけた時のそれだった。怖い。目つきはそのままに、

彼女はまだ話を続けようとする。


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