過去ログ - 八幡「だから…………さよならだ、由比ヶ浜結衣」
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865: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/22(火) 22:58:48.80 ID:0BVq5QXS0
「比企谷くん」

「は、はい」

「比企谷くんは、その……“らしくない”私とは…………向き合ってくれないのかしら」

「!……い、いや……違う……」

少し声が小さくなって、頬を朱に染めながらそう口にする雪ノ下を見て、俺の疑問は解消した。…………そういうことか。


「むしろ、そういう私とも向き合うという意思表明をあなたにはしてほしいから私は負けを認めたのよ。あなたが私に

ずっと前から言いたかった言葉がある筈だわ。今ならそれを私に断られる心配も必要ない。だって、勝負に勝った者は

負けた者になんでも“命令”できるのだから。これは、臆病なあなたに対する私なりの格別の配慮のつもりよ」


…………なるほどね。彼女は最初からこうするつもりで、先週の俺の“答え”を拒否したのか。先に由比ヶ浜との“答え”を

出させるために。それで今はその“答え”を出せる状態にある、と。俺が雪ノ下に対して望んできて、でも一度も叶えられ

なかった願いが今、実現しようとしている。心臓の鼓動が速くなるのを感じながら、俺が黙ったままでいると再び雪ノ下

から声がかかった。


「比企谷くん……それで…………どうするの?」

「……わかった。俺が勝者だということを、認めるよ」

「そう……」

俺の返事に雪ノ下と、何故か由比ヶ浜もほっとして胸をなで下ろした。



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