過去ログ - 世界が終わる前に考えた、いくつかのこと
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17: ◆DmLHJ6FzMs[saga]
2013/08/02(金) 15:35:55.27 ID:p/27QdiH0

「ねえ。君は。君の小さな頃の夢って、何だったのかな」

「私は、何でしたっけ。お菓子屋さん、とか書きました」

以下略



18: ◆DmLHJ6FzMs[saga]
2013/08/02(金) 15:36:52.89 ID:p/27QdiH0

僕はぜえぜえと息を切らしているのに、彼女は涼しい顔だ。

もう、家の半分以上が消滅している。かなり危険だった。
止めようとしても、彼女は戻る様子もなく、後を追った。
以下略



19: ◆DmLHJ6FzMs[saga]
2013/08/02(金) 15:37:52.92 ID:p/27QdiH0

「えー、では、読み上げますよ。先輩の黒歴史をどうぞ」

感情を込めて読み上げる彼女の声で、僕は少し思い出した。
前置きが長いし、読書感想文みたいだ。話が飛んでるよ僕。
以下略



20: ◆DmLHJ6FzMs[saga]
2013/08/02(金) 15:38:53.96 ID:p/27QdiH0

僕って、昔から言葉にするってことが苦手だったっけな。

幸せにすることって何だよ。これじゃ、減点されちゃうよ。
ああでも、これだよ。全然定まってない、これが僕の夢だ。
以下略



21: ◆DmLHJ6FzMs[saga]
2013/08/02(金) 15:39:42.47 ID:p/27QdiH0

今からでも間に合うだろうか。僕の夢は叶うのだろうか?

もう十年近く前の僕の夢を、今十年越しに叶えるんだ。
あの時の僕と同じように、思ったことをそのままする。
以下略



22: ◆DmLHJ6FzMs[saga]
2013/08/02(金) 15:40:39.61 ID:p/27QdiH0

彼女は言動が何か抜けてる感じがするし、実際そうだろう。

泥棒の如くシャッターを上げ、洋菓子店に侵入していた。
「どれ食べましょう」と言う辺り作る気あるのか本当に。
以下略



23: ◆DmLHJ6FzMs[saga]
2013/08/02(金) 15:41:15.47 ID:p/27QdiH0

「できました。どうでしょうこの色。美味しそうです」

「すごい不揃いな色してるよ。全体的に色が濃いよな」

以下略



24: ◆DmLHJ6FzMs[saga]
2013/08/02(金) 15:41:54.55 ID:p/27QdiH0

と、そこまで言ったところで部屋の全ての電気が落ちた。

ブレーカーかと思ったが、すぐに思い直した。穴だ。
この街周辺の送電線を飲んだ可能性だって十分ある。
以下略



25: ◆DmLHJ6FzMs[saga]
2013/08/02(金) 15:42:44.87 ID:p/27QdiH0

「穴もだいぶ大きくなってきた。本当に終わりか世界」

「はい。案外、日常と非日常は裏表だと思いましたよ」

以下略



26: ◆DmLHJ6FzMs[saga]
2013/08/02(金) 15:43:19.30 ID:p/27QdiH0

「全員が全員、君みたいな人だったならいいのにな。
 争いごとも起きなさそうだし。世界は幸せになるよ」

「六十億人も私は要りません。オンリーワンですよ私」
以下略



27: ◆DmLHJ6FzMs[saga]
2013/08/02(金) 15:43:57.39 ID:p/27QdiH0

そろそろ、大丈夫な場所を探すことも難しくなってきた。

そこら中が大きくなってきた穴ばかりで、これは辛い。
すぐに大きくなるだろうし、小さな穴を探さないとな。
以下略



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