過去ログ - 照「咲が私をオカズにしてた・・・」
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25: ◆OdfYj4TIEc[sage]
2013/08/04(日) 23:20:21.04 ID:GT/ED//mo
「心配してくれたの?」
「当たり前だろ」
立ち止まり振り向くと真っ直ぐに私を見据える父さんの顔。
「メール送ってるけど気にするなよ」
そう言い残して父さんは二階へと上っていく。
「父さん!」
今度は私が去っていく父さんを呼び止めた。
「なんだ?」
「・・・父さんは、私のこと怒ってないの?」
それはずっと気にしていたことだった。
咲に辛く当たるようになった私のことで父さんと母さんは対立して、別居するまで仲違いしてしまった。
理由も話さなかった私のことを2人とも本当は怒っているんじゃないか。そう思い続けてきた。
「お前もしかしてずっと気にしてたのか?」
「だって・・・」
「馬鹿だな、俺にだって反抗期はあったさ。初めて親の立場としてそれに立ち会って、上手く立ち回れなかった俺が悪かったんだよ。お前は何も悪くない」
「父さん・・・」
父さんの優しい言葉が暖かいものを私の胸に溢れさせる。同時にこんなに優しい父さんを騙している自分への嫌悪感も。
「それにあの子のこともあったしな・・・」
暖かいものが消えた。
「まあ、もう気にすんな。こうして母さんともお前とも仲直りできたんだからな。じゃあな、料理食べなかったこと咲にちゃんと謝るんだぞ」
今度こそ父さんは階段を上って二階へと消えていった。
(・・・)
あの子。私と咲の従姉妹で、今はもういない女の子。
奇しくも彼女の死と私の咲への態度の変化は時期が重なって、父さん達も咲もそれが私の変化の理由の大きな要因ではないかと考えているようだった。
(狙ったわけじゃない・・・)
だが結果としてあの子の死を利用するような形になったのは事実だ。
「最低だ、私・・・」
昨夜の言葉を繰り返し、心の中でそれ以上の罵詈雑言を自分に浴びせながら私はリビングのドアを開いた。
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