過去ログ - 照「咲が私をオカズにしてた・・・」
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64: ◆OdfYj4TIEc[saga]
2013/08/09(金) 20:58:04.84 ID:WhpkSQEIo
濡れた衣服とタオルを洗濯機の中に放り込み、私はおぼつかない足取りでリビングへ向かった。

ドアを開けて一歩踏み入れそこで立ち止まる。

咲がいた。電気も付けずに窓の外を眺めていた。

(もうどう咲に接すればいいのかわからない・・・)

私はいっそ泣き出したい気分でその場に突っ立ったまま、月明かりに照らされる咲の横顔を見つめる。いや、頭はこんなに混乱しているというのに見惚れていた。

「ねえお姉ちゃん」

窓の外を見つめたまま咲が私を呼ぶ。

「もうわかってるよね、私の気持ち」

投げかけられた問いに私は答えない。肯定したくないという最後の悪あがきだ。

「あのねお姉ちゃん。私本当はあの日、起きてたの」

「えっ・・・?」

けれど次いでの咲の言葉に私の口からは愕然とした声が漏れた。

この状況で言うあの日なんて一つしか思いつかない。

私が咲を襲おうとしてしまったあの日。理性を失って咲の服を脱がそうとしてしまったあの時、咲は起きていたというのか。

「あっ、あれ、は・・・」

私は言葉に詰まりながら咲に言い訳をする。

きっとあの時私は獣のような恐ろしい顔をしていただろう。咲に怖がられたんじゃないか、そう思うと言い訳せずにいられなかった。

衝撃的な事実を知ったというのに後悔するより先にそんなことをしてしまう自分が悔しかった。

「あの時、お姉ちゃんに服を脱がされそうになって少し怖かった。お姉ちゃん凄い顔してたしね」

咲は私の恐れていたことを口にするが、その声に私を非難する意思は含まれていない。

まるで楽しい思い出を懐かしむように咲の横顔は笑っていた。

「あの時はまだお姉ちゃんが何のために何をしようとしたのかもよくわからなかった」

咲はそう言うとこちらに振り向いた。真剣な目でうろたえる私を見据える。


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