過去ログ - 照「咲が私をオカズにしてた・・・」
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70: ◆OdfYj4TIEc[saga]
2013/08/09(金) 21:01:33.47 ID:WhpkSQEIo
震えながら嗚咽する咲を私ももう一度強く抱きしめる。
胸に溢れるのは歓喜。私はようやく純粋な気持ちで咲を抱きしめることが出来た気がした。
「私嬉しいよ・・・」
「私も・・・」
私の胸に顔を押し付けていた咲が泣き濡れた目を私に向ける。
「お姉ちゃん、その・・・さっき出来なかったから・・・」
「うん・・・」
目を閉じ唇を近づけてくる咲。
先ほどの再現のようだが今度は私も同じようにして咲の唇に自分の唇を近づけ、重ねた。
私にとっては初めてのキス。それは少しだけ涙の味がした。
(私もさっき泣いたから咲も同じなのかな・・・?)
そうだったら嬉しいと柔らかく暖かな感触を唇に得た私はそんなことを考えていた。
身震いしてしまうほどの快楽にちょっぴりの背徳感。怒涛のように押し寄せる感情の波が私を総毛立たせる。
そうしていたのはどれくらいの時間だっただろうか。最後に小さな水音を残し私達は唇を離した。
私達は言葉も無く抱き合ったまま。暗い部屋に二人分の乱れた呼吸の音が響いている。
「お、お姉ちゃん!」
その呼吸も静まってきた頃だった。咲が意を決したように沈黙を破る。
「なに?」
「あ、あのね・・・えっとね・・・」
話しだしたはいいがすぐにもごもごと口ごもってしまう咲。
抱きしめた腕から伝わる咲の体温は私のそれに負けず熱かったけど、一際高くなったように感じた。
「あえ、その・・・」
私は続きを待つが咲は躊躇するだけで要領を得ない。
(恥ずかしがってる?)
咲の顔はゆでダコのように真っ赤だ。さっきのキスが尾を引いているとは言え、私はもう落ち着いてきているくらいなのに。
ならば咲が今言おうとしていることはキスより恥ずかしいことなのだろう。そんなこと一つしか考え付かなかった。
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