過去ログ - 千早「Brand New Day」
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2013/08/06(火) 07:49:15.48 ID:yKhvOO5V0
 それから、私達は何度かフリスビーキャッチをしたり 
 抱き着いてきたいぬ美に、我那覇さんが耐えきれずゴロゴロと芝生に転がったり 
 それを見て笑ってしまった私に、自分だけ笑ってるなんて酷いぞ、千早!  
 と、二人は団結して私を転がしに掛かってきたり 
 抵抗虚しく芝生に転がってしまった私に、いぬ美が飛び込んできて、先程の我那覇さん宜しく 
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2013/08/06(火) 07:50:00.77 ID:yKhvOO5V0
 体力に限界が訪れた私達二人と一匹は芝生に座り込んでいた 
 赤く染まり始めた空を見上げた私は、意を決し、我那覇さんに今日の事を問い掛ける 
  
 「……あの、我那覇さん、今日はなんで、こんな事をしてくれたのか訊いていい? 
 勿論、凄く楽しかったし、良い気分転換にもなったから、凄く感謝してるんだけど 
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2013/08/06(火) 07:51:09.41 ID:yKhvOO5V0
 「あと…… 千早に教えたかった 
 ……ううん、違うな…… 分かって欲しかった、から…… かな」 
  
 「……? 分かって欲しいって言うと?」 
  
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2013/08/06(火) 07:52:04.43 ID:yKhvOO5V0
 「でも、千早は楽しいと感じた」 
  
 そう、それでも私は、あの一時を心の底から楽しんでいたと断言できる 
  
 「……それはきっと、いぬ美が本心から千早と遊びたいと思ったから 
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2013/08/06(火) 07:52:40.69 ID:yKhvOO5V0
 「自分達アイドルのライブでお客さんが楽しんでくれる、喜んでくれる 
 それは、歌が上手いから? ダンスが上手いから?」 
  
 「勿論、それも重要な要素だと思うぞ」 
  
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2013/08/06(火) 07:53:15.80 ID:yKhvOO5V0
 「……私は」 
  
 私は 
  
 「……そうか」 
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2013/08/06(火) 07:54:15.32 ID:yKhvOO5V0
 「……私、何やってたんだろね」 
  
 私を観てくれる人を見ようともせず 
 なんの想いも入って無いパフォーマンスを繰り返して 
  
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2013/08/06(火) 07:55:01.05 ID:yKhvOO5V0
 「千早は、もう、分かったんだよね?」 
  
 「……ええ、今さらだけど、分かったと、思う」 
  
 「じゃあ、もう、大丈夫、だから」 
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2013/08/06(火) 07:55:56.81 ID:yKhvOO5V0
 ……そういえば、『いつも』なんだよね 
  
 漸く、落ち着きを取り戻した私は、そんな事を思った 
  
 思い返せば…… いや、想い返す必要も無いのだろう 
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2013/08/06(火) 07:57:14.64 ID:yKhvOO5V0
 一瞬の逡巡の後 
  
 「……ねぇ、我那覇さん、訊いてもいいかしら?」 
  
 「ん? なあに?」 
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2013/08/06(火) 07:58:11.79 ID:yKhvOO5V0
 ……家族、か 
 我那覇さんらしい答えだと思う。765プロ全員を家族と言い切るのには流石に吃驚したけど 
 普段の彼女を鑑みれば自然な事なんだろう、家族という物に、彼女は特別な思いを持っているのだろうから 
  
 そして、それは私にも同じ事が言える 
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