過去ログ - 千早「Brand New Day」
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21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/06(火) 07:51:09.41 ID:yKhvOO5V0
 「あと…… 千早に教えたかった 
 ……ううん、違うな…… 分かって欲しかった、から…… かな」 
  
 「……? 分かって欲しいって言うと?」 
  
22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/06(火) 07:52:04.43 ID:yKhvOO5V0
 「でも、千早は楽しいと感じた」 
  
 そう、それでも私は、あの一時を心の底から楽しんでいたと断言できる 
  
 「……それはきっと、いぬ美が本心から千早と遊びたいと思ったから 
23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/06(火) 07:52:40.69 ID:yKhvOO5V0
 「自分達アイドルのライブでお客さんが楽しんでくれる、喜んでくれる 
 それは、歌が上手いから? ダンスが上手いから?」 
  
 「勿論、それも重要な要素だと思うぞ」 
  
24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/06(火) 07:53:15.80 ID:yKhvOO5V0
 「……私は」 
  
 私は 
  
 「……そうか」 
25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/06(火) 07:54:15.32 ID:yKhvOO5V0
 「……私、何やってたんだろね」 
  
 私を観てくれる人を見ようともせず 
 なんの想いも入って無いパフォーマンスを繰り返して 
  
26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/06(火) 07:55:01.05 ID:yKhvOO5V0
 「千早は、もう、分かったんだよね?」 
  
 「……ええ、今さらだけど、分かったと、思う」 
  
 「じゃあ、もう、大丈夫、だから」 
27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/06(火) 07:55:56.81 ID:yKhvOO5V0
 ……そういえば、『いつも』なんだよね 
  
 漸く、落ち着きを取り戻した私は、そんな事を思った 
  
 思い返せば…… いや、想い返す必要も無いのだろう 
28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/06(火) 07:57:14.64 ID:yKhvOO5V0
 一瞬の逡巡の後 
  
 「……ねぇ、我那覇さん、訊いてもいいかしら?」 
  
 「ん? なあに?」 
29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/06(火) 07:58:11.79 ID:yKhvOO5V0
 ……家族、か 
 我那覇さんらしい答えだと思う。765プロ全員を家族と言い切るのには流石に吃驚したけど 
 普段の彼女を鑑みれば自然な事なんだろう、家族という物に、彼女は特別な思いを持っているのだろうから 
  
 そして、それは私にも同じ事が言える 
30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/06(火) 07:59:47.62 ID:yKhvOO5V0
 彼女の言っている事は、事実だ 
 確かに、あの一件以来、誰も居ない部屋で独り膝を抱え泣く事が、それこそ数え切れない程在った 
 今だにふと、思い出したかの様に泣いてしまう事も在る 
 でも、それは私の罪ので在り、誰にも触れられたくない私だけの罰でも在る 
  
31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/06(火) 08:00:27.40 ID:yKhvOO5V0
 でも、なんで私はこんなにも…… 
  
 「同情なんて……!」 
  
 「我那覇さんだけには! そんな下らない感情で接して欲しくなかった!!」 
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