過去ログ - 千早「Brand New Day」
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34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/06(火) 08:02:41.67 ID:yKhvOO5V0
……私と、同じだ
会いたいと、何度想い、何度涙しただろう

「……変だよね、会った事も、話した事もないのに
なのに、哀しくて、寂しくて、堪らなかった
もう絶対に会えない事は、子供の自分でも分かってたのに」

私も彼女も、大切な家族を失い
悲しいと、寂しいと、そして、会いたいと思い、涙を流していた
それも、私なんかより、よっぽど幼い頃に

「それでも…… 会いたいと、思ったさー」

その声に、胸が軋む
彼女は、努めて、過去を語る様に話しているのだろう
なのに、その声には、悲哀と、まだ喪いきれない切望が感じられて
涙が溢れて来る。私は所詮第三者に過ぎないのに

それでも、彼女の『会いたい』と言う言葉に、声に
自分の過去を、そして彼女の過去に想いを募らせずにはいられなかった

それなのに、私は、私は…… 彼女に、なんて言った……?

最低なんてものじゃない
自分の言葉の意味と重さに、体が震える
許して欲しい、なんて言葉、言えるわけ無い
私の発言はそんな範疇を遥かに逸脱してしまっている

だけど、謝らなきゃいけない、許されなくとも

自分でも、情けない程に体は震え、瞳からは涙が既に流れ始めている
それでも、体と心を抑え付け、声を出そうと必死にもがく


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