過去ログ - 妹と俺との些細な出来事
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636:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/08(火) 00:19:18.94 ID:l/i4e2z9o

兄(・・・・・・しかしいい商売だよな。たかが雑誌の一カット撮影するのにこんなにのんびり
と時間をかけるなんて)

兄(気晴らしになるどころじゃない。暇なんでかえっていろいろ考えちまうじゃねえか)

兄(マジでそろそろ帰っちゃおうか。別に家に帰ったって一人きりだしすることがあるわ
けじゃないけどさ)

兄(あれ? ワゴン車から誰か出てきたけど)

兄(・・・・・・え? あれ女友か)

兄(何か印象が違うな。きっとメークとか服装のせいだろうけど)

兄(しかしあの格好)

兄(あいつ。普段はジーンズとTシャツとかラフな格好だし、すっぴんで大学に来ること
もあるのにな。変われば変わるもんだ)

兄(何か人混みの中心に女友がいる。あれ、レフ板とかって言うんだっけ)

兄(何やらポーズを取ってるな。ようやく撮影が始まったのか)

兄(どれどれ)

兄(・・・・・・)

兄(へえ。何か普段の女友と全然違うな。何というかオーラがある。あれだけのスタッフ
があいつを撮影するだけのために群がっているのか)

兄(まあ、それはいいとしてだ。撮影っていったいどれくらい時間かかるのかな。もうす
ぐ暗くなるし、自然光で撮影しているみたいだしまさか夜になってまで続くことはないん
だろうけど)

兄(・・・・・・俺、何やってるんだろ。いい加減に姫のいない生活に慣れなきゃ)

兄(女は何だか俺のことを避けてるし、妹友に至っては当然と言えば当然だけど連絡する
らない。まあ、妹とは同級生だし同じ部活だから何らかの交渉はあるんだろうけど)

兄(姫のメールには泣き言もないし、妹友との話もない。日常的な話題ばっかで)

兄(姫はか弱い女の子じゃないしな。親バレした日はさすがに泣いて俺にすがりついてた
けど、決まってしまったことにたいしていつまでも泣き言を言うような性格じゃゃない)

兄(そんなことは本当はわかってたんだ。親や俺が常にべったりとくっついて守ってやら
ないといけないようなひ弱なお姫様じゃないんだって。ただ、俺たちが勝手に姫に自分た
ちの幻想を押し付けてたんだ。姫には俺たちがいないと駄目なんだって)

兄(姫と会えなくなって冷静に考えて、俺はようやくこのことをはっきりと理解したけ
ど・・・・・・・。父さんと母さんは相変わらず娘はか弱い傷付きやすい女の子だと信じている
んだろうな)

兄(ストックホルム症候群? あとで調べてみたけどバカ言うな。姫みたいな自我が確立
した子がそんなことになるもんか。むしろ俺の方がよっぽど打たれ弱いくらいだ)

兄(・・・・・・姫。もう内容なんか何でもいいから早く俺にメールをくれよ)


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