774:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/11/03(日) 23:11:55.22 ID:HfBJyoWso
それは以前からお兄ちゃんの願望であったはずだった。今さら力説することではないの
に。
「妹ちゃんには悪いけど。僕は妹ちゃんの父親に思い知らせてやるんだ。自分の大切な人
が突然知らな人間に奪われる辛さをね。妹ちゃんにはちょっと苦しい思いをさせちゃうけ
どしかたないよね。悪いのは彼女の父親なんだしさ」
そのときのお兄ちゃんの表情は、以前顔を赤くして妹ちゃんが気になるんだと言ったと
き、照れた様子で少し笑っていた表情とは全く違っていて、暗いけど一切の口出しを許容
しそうにない強い意思が感じられた。そんなお兄ちゃんをあたしは初めて見たのだ。
放課後、機械的に授業を済ませて真っ直ぐ家に帰ったあたしの携帯が鳴った。
それは妹ちゃんからの着信だった。
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