15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/08(木) 05:16:17.70 ID:jqkpcgGC0
だが。
そんな幸福は、長くは続かない。
周囲の警戒を怠った私は、すぐに現実へと引き戻されることとなった。
最初に聞こえたのは、犬の鳴き声。
そしてすぐさま会議室の扉が開け放たれ、部屋の電気が点けられる。
そこに立っていたのは、飼っているわんこを慌てて抱きかかえる聖來さん。
そして隣には、プロデューサーの姿があった。
聖來「なんか、うちのわんこの様子がおかしいからついてきたら…凛ちゃん?」
キョトンとした表情を浮かべる聖來さんだが、その顔はすぐに豹変し、鼻を摘む。
聖來「凛ちゃん、ソレ…何、してるの?」
世間一般からすれば、当然の反応だろう。
高校生の女の子が、異臭を放つ靴下の片方を首に巻き、もう片方を咥えながら鼻に押し当てているのだ。
その臭いはとてもひどいものらしく、聖來さんだけでなく、隣にいるプロデューサーも顔を顰めている。
凛「…え?」
喉から出てきたのは、拙い声。
同時に、咥えていた靴下が、力の抜けた手からスルリと落ちる。
何が。何故。どうして。
そんな言葉ばかりが浮かんで消える。
頭の中が真っ白になるとは、正にこういうことを言うのだろう。
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