過去ログ - モノクマ「うぷぷ…安価でRPGをしてもらうよ!」苗木「…最終章!」
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34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/12(月) 22:14:15.10 ID:EHlwHqUX0
C=07エリアに聳え立つデパートの1階では、3人の少年少女がそれぞれやるべき事をしていた。
このプログラムを中止に持ち込むために。
作戦はいたってシンプルだ。
爆弾を作り爆破させ、本部ごと吹っ飛ばす。

爆弾を作る為に、爆薬の原料にする漂白剤を水で練り込み、それに木炭を砕いて入れ、ゆっくりと混ぜ合わせているのは、稲田藤馬(男子4番)。

そこから少し離れた所で、ガソリンに肥料を入れ、藤馬と同じように混ぜ合わせているのは、藤馬の相方である斎藤穂高(男子8番)。

そして、管理モニター室の前で監視カメラの画面とにらめっこをしているのは、姫川奈都希(女子15番)が抜けた為に紅一点となった濱中薫(女子14番)。

「うぇっ…ガソリン臭…っ
 換気しようぜ、換気っ!!」

穂高が眉間にしわを寄せながら叫んだ。
もうこれで何度目だかわからないが、穂高の顔色は悪い。

「穂高っ! 人が真剣に混ぜてる時に…
 これ、下手したら爆発する…って不破が言ってたんだぞ!?」

藤馬が叫び、溜息を吐いた。

「でも限界… 薫、頼む、窓開けてくれ窓っ!!」

「え? あ、うんっ!」

薫は慌てて一番近い場所にあった窓に手をかけた。
そこで、外に人影を確認した。
勢いよく窓を開け、大きく手を振った。

「おかえり、ちーちゃんっ!」

作戦を考えた張本人、不破千尋(男子17番)は少し驚いた表情を浮かべたが、すぐにいつもの笑顔を浮かべて手を振り返した。

千尋はドアをキィッと開け、ガソリンの臭いに僅かに顔をしかめた。

「おかえり、探し物は見つかったか?」

外の空気を吸う為に入り口まで来た穂高が、深呼吸をしながら訊いた。
千尋は口には出さなかったが、Vサインをした。
それを見て、穂高は「そっか」とにっこりと笑った。

千尋は1時間半ほど前に探し物をする為に外へ出た。
探し物は必要な薬品類、向かう先は南西にある小学校だ。
小学校といえば、クラスメイトに停戦を呼びかけて何者かに殺害された真中那緒美(女子15番)がいた場所だが、那緒美を見る気にはならなかったので、理科室を探してそこから薬品を持ち出し、そのまますぐに戻ってきた。

千尋は荷物を置き、中から学校から持ってきた物を出した。
そして、籠に入れて置いてあった陶器でできた花瓶と、何の変哲もない砂糖も取り出した。

「よし…こんなもんでしょ」

意気込む千尋の前に、薫がしゃがんだ。

「…ちーちゃん、これで何か作るの?」

「ん? あぁ、大した物じゃないよ、ただの簡易手榴弾。
 武器になるかな、と思ってさ」

「手榴弾!?」

離れた所で聞いていた藤馬と穂高が声をそろえた。
薫も目をぱちくりとさせている。

「おい不破、お前何でそんな事できるんだよ…
 どういう環境で育ったらそんな知識が…」

「失礼な、普通の環境だし、育ったのは普通の家庭――」

千尋は口を噤んだ。
ふっと笑う声が漏れた。


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