過去ログ - 天井「どうしてここまで来たのだろうな」
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159: ◆n7YWDDtkCQ[saga]
2014/03/30(日) 22:22:15.06 ID:cGMvxYBb0


天井「それから、別件なのだが」

丁度用件も一段落、ではと切断ボタンを押される前に口を挟む。

AIMの、ある程度能力のある専門家なら気付く程度の法則なのかもしれない。
だがそうでなかった場合。
現状の仮想敵であるテレスティーナ達がその情報を手にしている事実は彼らの脅威度を測る指標となり得る。
ましてやそれが生徒の傍に居る木山さえ知らない情報だったとしたら――。

木山「何かあったのか」

天井「いや、確認だ。患者が開発を受けた学園都市の学生の場合、そのAIMの――」

双方合意の上の相談ならともかく、新たな話題を提示するのに隠喩を交えるのは困難だ。
気楽に会話を楽しめる段階でもない、天井は冗長になりそうな物言いに苦心しながら件の疑問を口にする。

天井「――つまり陽性か否かの判断だが、それは貴方の側でできるという認識でいいのだな。
   学会でもそういった研究が進み、判別ができるようになっているという話も聞くが」

木山「いや、特に判断材料は…………?」

するり、と沈黙が滑り込んだ。

先の一瞬の間と違い、明確な無言。
回りくどすぎただろうか、そもそもこういう言い回しは天井自身好きでも得意でもない。
だから木山が意味を取りかねているのではないか。
紙と電気の匂いが漂うこの研究室と、どこか木山の居る場所は、繋がっているようで遠すぎる。
この時間が困惑なのか呆れなのか苛立ちなのか、それすらも感じられない。

天井「…………、」

木山「……いや、そうか。そういうことなのか」

なぁ、と声を掛けようとした瞬間だった。





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