過去ログ - 天井「どうしてここまで来たのだろうな」
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160: ◆n7YWDDtkCQ[saga]
2014/03/30(日) 22:23:00.97 ID:cGMvxYBb0


木山「黒、だ」

電話越しに囁かれた声は低く、ぞくりと背骨に沿って静電気が走る。

木山「あちらさんは――善意か悪意かはどうあれ、あの子達のことを、元凶であるあの実験を知っていると判断する。
   苗字が同じなのも必然だったわけだ。伏線にしてはおざなりだけどね」

天井「お、おい」

木山「分かるはずがないんだ、あの子達のAIMに目立った共通点はない。あらゆる角度から検証した私から見てもだ。
   だが、そもそもあの子達がああなった事情を彼らが知っているとしたら?
   こちらに欠けていたのは原因のデータだ。それを持ち、照合することができるなら?」

天井「落ち着いてくれ!」

まずいか。
木山はお得意の暗示的な話題運びすら忘れている。
いつか高度な演算装置があっても生徒達を救えないと打ちひしがれた時のように、胸の内の火を吐露する。

だが曲がりなりにも冷静だった彼女が激情に駆られるに値するのももっともだろう。
喉から手が出るほど欲しがった全ての発端がそこにあるというのだから。
そしてそれを知る者が、在りし日の再来のように生徒達に手を伸ばしているのだから。

天井「……今はすべきことを考えよう。予定に影響は?」

木山「なしだ。どちらにせよMARを敵と考えてきたわけだからね。ただお互い妨害には細心の注意を。
   貴方の動きもさっき言った通りで構わないが、万が一の際には柔軟に対応してほしい」

天井「分かった」

木山の激情を焚き付けた形になったのが、吉と出るか凶と出るか。
ただ限りなく黒に近い灰を黒と確定できたことは、気を引き締めるには十二分だっただろう。

隔たれた空間でもこれだけは分かる。
木山は間違いなく、あの決然とした顔をしている。

木山「あぁ、予定通りだ、明日は。そして――あの子達をひとまず目覚めさせたら。
   少し、大胆になる必要があるかもしれないね」


>>+2
何か木山に言っておくことがあれば
※字数制限はないですが鍵括弧1つ分くらいを目安に
 状況的に、長い場合は適宜カットするかもしれません


・多分これが今日最後の安価になります
 (本日は開始が遅いせいで短くて申し訳ないです)

 移送に入ってからはできれば細切れにしたくないので……





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