過去ログ - 科学と魔術とその他諸々が交差する時、物語は始まる。(東方×禁書、主に禁書)
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39:三期来いや[saga]
2013/08/19(月) 22:27:16.13 ID:0ofWK0Hv0
そして。

泥が跳ねて散らばる。背中に魔理沙を背負い、アリスは路地裏を必死に走っていた。

後ろから爆音が耳を叩き、無数の破片が混じった煙が渦巻く。爆発の原因は振り返らなくても分かる。

なぶるような軽い声は、前方のヴェントのものだ。

ヴェント「おやおや。格好からして魔術師みたいだけどぉー?こんなところにいるってのはどういうことなのかねぇ。所属場所を吐く気力くらいは

残させてやんないとなぁ。」

激しい回転音に近い音が聞こえる。振り向こうとしたアリスの鼻先を、凶器になった空気の塊が掠めていく。爆発の余波をまともに浴び、魔理沙ご

と地面に叩きつけられた。うずくまる彼女の前に、小柄な人影が立つ。

小柄なハンマーを振り上げ、ピアスだらけの顔でヴェントは微笑む。

ヴェント「さてさて。だいぶ無様なものだけど、この一発くらいはたえてほしいものねー。」

アリス「ま、魔理沙には何をやったのよ。」

ヴェント「天罰よ。」

アリスが聞き返す暇もなかった。風を切る音。鈍器が高速で振り下ろされる。

ただし、ヴェント自身の、背後の人影に向かって。

目を閉じることさえできなかったアリスは、二つの物体が交差するのを見た。

一閃が過ぎた後。二つのにらみ合う影は、互いの腕を伸ばしたまま時間が止まったかのように静止していた。

人影の首筋にはハンマーが合わせられていた。

ヴェントの顔面前で構えられているのは、幻想殺しを宿した右腕だった。


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