過去ログ - 【R18】京太郎「おもち少女から和了ると発情させる能力かぁ」巴「その9ね」
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662: ◆phFWXDIq6U[sage saga]
2013/09/06(金) 23:08:55.98 ID:DtkKb4Jxo

霞「でも、須賀君の傍には一杯、女の子がいるのよ」
小蒔「知ってます。その人たちが私よりも素晴らしい人だって事も」

それでも、紡いだ言葉が負け惜しみなのか、霞自身にも分からなかった。
何せ、そんな事は小蒔自身が誰よりも良く分かっている話なのだから。
つい先日、その事実に死者が出てしまいそうな大騒ぎを起こした小蒔がそれを知らないはずがない。
それを今更、こうして指摘したところで小蒔の心の傷をほじくり返すだけなのは霞にもうっすらと理解出来ていたのだ。

小蒔「でも、京太郎様は私の事を愛してるって…幸せにしてくれるってそう言ってくれたんです」

だが、そんな言葉さえも小蒔にはもう届かない。
盲信と共に口にするそれははっきりと硬い意思を示している。
それに霞は小さな驚きを感じながらも、こうなって当然であると内心思っていた。
霞の知る小蒔はとても優しく、そして臆病で、何事にも真剣な少女なのである。
そんな子が躊躇いなく家を捨て、駆け落ちを選べるほど一人の男に入れ込んでいるのだ。
それほどまでに高まった信頼や愛情を、ただの言葉で崩せるほど小蒔という少女は容易くない。
最早、家族の言葉でさえ届かないほどに小蒔は京太郎に心酔しきっていた。

小蒔「京太郎様は約束を破るような人じゃありません。きっと私の事を選んでくれるはずですから」

それをさらに感じさせる小蒔の言葉に霞はそっと肩を落とす。
そこに何処か敗北感めいたものを感じるのは、誰よりも小蒔の傍にいた自負があるからだ。
つい半年までは小蒔に一番頼りにされるのは自分だったのに、あっという間に京太郎に追い抜かされている。
それに敗北感に似たものを感じるほど、霞は小蒔の事を大事にしてきたのだ。


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