過去ログ - 【R18】京太郎「おもち少女から和了ると発情させる能力かぁ」巴「その9ね」
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924: ◆phFWXDIq6U[sage saga]
2013/09/07(土) 01:36:36.78 ID:YJUSyvGCo

漫「でも、和ちゃんはそういう訳にはいかへんやろ?教師って言う仕事もあるし」
小蒔「それにお父様には京太郎様も一杯、お世話になっていますものね」
和「あ…」

瞬間、和が声をあげるのは、勘当された漫と実家から縁を切った小蒔には家族らしい相手がいないからだろう。
特に漫は長野に友人らしい友人もおらず、俺達三人を除けば殆ど知り合いがいないのが現実だった。
小蒔は小蒔で霞さんたちという立派な家族がいるものの、実の父親に父親らしい事をしてもらった記憶など殆ど無い。
そんな事情を彼女たちと仲良くなっていく過程で知った和にとって、それはどう答えれば良いのか分からない事だったのだろう。

和「…ごめんなさい」
漫「謝らんでもええよ。和ちゃんは全然、悪い事なんてしとらへん訳やし」
小蒔「そうですよ。それに婚姻くらいじゃ愛の深さは測れませんし」

―― 小蒔の言葉に瞬間、ピシリと音を立てて世界が固まった。

まるで一瞬で空気に緊張が走るようなその感覚に、俺の背筋はそっと冷え込んだ。
猛烈に嫌な予感を沸き上がらせるそこは、この場から逃げ出せと俺に訴えているようである。
しかし、折角、漫が腕に縒りを掛けて作ってくれたご馳走を相手に逃げたくはない。
何より、本格的に対立を始めた彼女たちを止められるのは俺だけしかいないのだから、逃げられるはずがなかった。

和「…それどういう意味ですか?」
小蒔「ふふ、別に何でもありませんよ。ただ、べったりしていただけの二人とは違って私はさっきお茶を淹れましたし…」
漫「そんな事言うたら、うちだって今日はご馳走作ったで」
和「いえ、それ以前に…今日の朝食当番は私でしたよね?」

ゴゴゴと、そんな音すら聞こえてきそうなくらいに張り詰めた空気。
しかし、その中で三人はあくまでもにこやかな笑みを崩す事はなかった。
まるでごく自然に世間話をしているようなそれに、しかし、俺の嫌な予感は高まっていく。
それはそうやってにこやかな笑みの向こうでグングンと圧力が高まり、彼女たちの感情が膨れ上がっていくのを感じるからなのだろう。


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