過去ログ - 美琴「まったく、遅いわよ」
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493:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga ]
2014/02/02(日) 02:24:04.38 ID:mZLlSlW30

「…………」

目が覚めたら病室の天井はこれで4回目。
学園都市で能力開発を受けた以上『外』の病院にはいれられない。

「当麻」

その視界の隅に美琴がいるのはこれで2回目。
しかし、ここまで気分が悪いのは初めてだ。

「美琴、『御使堕し』は?」
「いつの間にか元に戻ってたわよ」
「そう、か」

あの時、土御門は命がけで『御使堕し』を止めた。
本当にあれしか道がなかったのか。もう少し時間をかければよかったかもしれない。上条は悔やんだ。

「……土御門」
「カーミやーん!呼んだかにゃー!?」

聞きなれた軽い調子の声
金髪にサングラスと派手なアロハシャツ。
信じられないが、確かにそれは、そこにいる。

「何で生きてんだよ。お前魔術使っただろ」
「いやー、確かに魔術は使ったけど、俺の能力は肉体再生のレベル0。ぶっちゃけあと数回なら魔術の使用に耐えれるんだけど、ぶっちゃけメンドいし、イギリス清教にばれたら限界まで使えとか絶対言うし」

まーそんなことでお二人さんお幸せに―。などと吐きながら病室を後にした。
一体何しに来たんだと。

「あれでも、俺の友達なんだよな」
「ま、まあ、良い人…なのかな?」

だけどこれだけで騒動は終わらない。
インデックスが病室に入ってきた。怒り心頭である。

「……いじめられた」
「「あ」」

どうやら入れ替わっていた人間は元に戻ると辻褄が合うように出来ているらしい。
というかいろいろあって忘れていた。
朝からの蹴り、垂直生き埋め、その後の放置等、インデックスに対しての仕打ちの数々を。

「どうせ私は邪魔なんでしょ!一生乳繰り合ってろバカップル!!」

うわーん!!とインデックスらしからぬ暴言を吐いて泣きながら走り去る。

「ごめんねインデックス誤解なの!」

美琴もインデックスを追いかける為に病室を出ようとする。

「じゃあね当麻。またお見舞いの品買ってくるから!!」

勢いよく閉められた扉を音をたて、反動で隙間が出来ていた。
まってー!と廊下を駆ける美琴の声が病室まで聞こえてくる。

「…まあこれも幸せ……なのか?」

騒がしくても楽しいかな、と上条は微笑んだ。




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