19: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2013/08/17(土) 01:39:00.45 ID:rlBAIpqg0
体操服「一体何を言ってるのかなっ!」
少女「さっきあなたが言ったことじゃないですか」
少女「『足を止めるくらいだったら、死んだ方がマシ』」
体操服はそこでようやく、胸を押さえました。「ぐ」と短く小さな呻き声を上げて、そのまま膝から頽れます。
少女「足、止まってますよ」
体操服「な、まさか、そん、な」
そうして体を投げ出すように倒れこんで、息絶えました。
私の能力――『有言実行』
相手に、言ったことを実行させる。
感覚でわかりました。これが私の生き様なのです。つまるところは。
ムム「お疲れ様」
ぬいぐるみが、今までどこにいたのか、上空から颯爽と降り立ちました。表情の起伏の少ないそのふちゃっとした素材が、けれどどこかニヤニヤしているように見えて、ほんのちょっとだけ、家の破壊に巻き込まれて死ねばよかったのに、と思いました。
ムム「残り九人だね」
少女「やばいくらい痛いんですけど」
ムム「しょうがないよ、殺し合いなんだから」
少女「この体操服、頭おかしかったです」
ムム「そりゃ殺し合いに乗るんだからね。大なり小なり頭がおかしいに決まってるさ」
少女「つまり、あと八人も頭のおかしい人が出てくるわけですか」
もしかして真っ当なのは私だけなんじゃ?
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