49: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2013/08/30(金) 22:54:22.40 ID:UCOHuY5k0
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私は汗を拭った。一瞬だけひやっとさせられたものの、万事問題はない。当然だ。だって私は選ばれし者で、他のやつらとは格が違うんだから。
ま、まぁ、この眼鏡も選ばれし者なんだろうけど、その中でも私は一流なのだ。
最初は殺し合いと聞いて怯えていた気持ちがなかったわけではない。けど、やっぱり私は一流だ。格が違う。だってほら! こんなにも容易く、あっさりと、もう一人殺してみせた!
これは私が特別だって証拠に他ならないでしょ!
……いったい誰に主張しているんだかわからなくなって、なんとなく頬を掻く。既に1人死んでいると聞いたから、自分を入れてあと八人。七人殺せば優勝だ。
この能力と、なんでもひとつだけ叶えてもらえる権利。具体的には決まっていないけど、抽象的にはあの宇宙人へ伝えてある。
黒マント「全員が私に従えばいいんだ」
思わず口調が元に戻った。あぶない。咳払いをして口元を拭う。
黒マント「全員が我に従うべきなのだ」
『黒光纏いて優雅に踊れ』があれば、殆どの人間は私に従うだろう。ちょっと暴力をちらつかせれば、誰だってホイホイということを聞いてくれる。けど、私が望むのはそんな上っ面の服従ではない。
心の底からの服従。尊敬。
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