過去ログ - 魔法使い「私は、……死神なんだ」
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221:1 ◆HJK0j3SGkU[saga]
2014/02/08(土) 01:22:54.80 ID:7xlRN6ub0
勇者「でも、村は魔物に襲われたんだろう? 『村を守る』っていう契約は……」
大竜「それをこれから順を追って説明する所だ。少し黙れ」
大竜「……さて、話の腰が折れたな。契約が成立したのは、魔王が勢力を伸ばしていた時期だった。人間より遥かに強大な魔人や竜も、傷付き、数を減らしていた」
大竜「村を守ってほしいという、人間からの申し出は多々あったが、通常は知らぬ振りで村が滅びるに任せていた」
勇者「そんな!」
大竜「他の種族にまでかまけている暇はなかった。俺たちも魔人も、故郷を追われていた」
勇者「……」
大竜「ただ、この村は……例外だ。ここは、土地の力が強い。さらにここから極天山まで魔王の配下に入れば、世界に瘴気が満ちる」
大竜「魔人たちは話し合い、契約を結ぶことに決めた。その証人として、魔人でも人間でもない、竜が選ばれた」
カリン「ソレガ、オ兄サン?」
大竜「大当たりだ。子竜は賢いな。ああそうだ、ここは土地の力が強いと言っただろう? 竜にとっても良い環境でな、数年も住めば子竜もすっかり成長するぞ。どうだ?」
勇者「ダメだ、断る」
大竜「今は子竜に聞いているんだ。人間は黙っていろ」
カリン「カリンハ……、今ハ魔王ヲ倒シタイヨ」
大竜「そうか……。無理にとは言わないが、魔王を倒した暁には考えてみてくれ」
カリン「ウン」
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