過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part 6
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52: ◆lhyaSqoHV6[saga]
2013/08/19(月) 07:16:34.41 ID:VHs+KO40o

悲鳴の聞こえた現場にたどり着くと、辺りは騒然となっていた。
なにやら見たことの無い黒い物体が、人を襲っているのが見える。
その物体は、どうやらカースであるらしいが、その形は獣──狼の様な姿を取っていた。
総数は八体ほどだ……数も多い。

仁美「な……何? こいつら……見たことない」

『纏っている"気"は、カースとかいう化け物と同一のものだが……濃さが段違いだな』

退魔士の本能が告げる。
こいつらは強い……と。
もしかすると、自分の手には負えないかもしれない。

仁美「一応、あやめっちにも連絡しておこうか……」

仁美は懐から携帯電話を取り出し、あやめにカース発生時の定型文メールを送信する。
彼女と共同で対応すれば、何とかなるかも知れない。
……それまで自分が持ちこたえていられればの話だが。

仁美「小さいのは何とかなるかもしれないけど、あの一体だけ大きい奴はヤバいね……」

よく見ると狼型カースの群れの中に一際大きい個体がいる。
見るからに強靭そうな体躯は黒い瘴気を纏っており、その眼は憤怒の赤色に染まっている。

松風『念の為教えておいてやるが、お前一人じゃあアレはどうにも出来んと思うぞ』

松風『我が身が可愛ければ、素直に逃げるこったな』

仁美「……そんなわけにいかないでしょ」

松風の言葉に、一瞬心が揺らぎそうになる。
もし、あの狼型の群れとやりあう事になれば、無事に済む保障は無い。
恐怖を感じないかと言われれば、そのようなことは無かった。

しかしその時、仁美の視界に狼型カースの一匹に襲われている人が映った。

仁美「っ! やるしかないか!!」

言うと同時に駆け出す。

松風『甲冑には着替えないのか?』

仁美「残念だけど! そんな暇無いよ!」

松風の冗談?に気を取られながらも、逃げ遅れたと思しき人に飛びかかろうとする一匹を、不意を衝いて串刺しにする。


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