過去ログ - 御坂「あんたのこと」食蜂「大好きよぉ」
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54:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/17(土) 23:03:15.78 ID:BX4MDBAAO
〜74〜

トンネルを吹き抜けて行く風が冷たいよ。毛布とかいっぱい持ってこれたからそれなりにあったかいけど。
キャンプに使うようなガスコンロや寝袋、お鍋やナイフ、テントとランプ、地上にはたくさんの物がある。
もう泥棒するのにも慣れちゃったよ。だって他に誰もいないんだもん。生きて行く為にはしょうがないね。

こんなの、××が知ったら怒るだろうな。でも悪気はないし非常時だから許してね。ごめんね××、××。
助けてあげられなくてごめん。一人で逃げ出しちゃってごめん。××××、×××××、×××、みんな。
あれから何度か勇気を出して地上に拠点を作って外に出ようとしたけど、光の壁に邪魔されて出られない。
それどころか光の壁の向こうから軍人さんが助けに来てくれたのかと思ったら銃を向けられて、それから。

赤ん坊みたいな『化け物』が出て来て、軍人さん達を皆殺しにしちゃった所を見て、心が折れちゃったの。

見つかったら殺される。そう思うと軍人さんの落として行った、拾った銃無しじゃあ表に出れなくなった。
230万人も人がいたのに私は『あの女達』以外の人間を見かけた事がない。あれは何時だったっけかな?
キャンプシャワーの水を汲みに出掛けようと思って、地上におっかなびっくり顔を覗かせた時だった。そう

食蜂『予めこの帝都タワーを倒しといて正解だったわぁ。三本柱が健在だったらより長引いたかもだしぃ』

御坂『その所為で死に目に合わされたのよ。でもまさか、私達を殺そうとしたあんたと手を組むなんてね』

やっと見つけた生きている人間に大声で駆け寄って抱き締めようとした足が竦んだ。耳を疑うような会話。

御坂『もし黒子が生きてたなら、きっと私を止めるでしょうね』

食蜂『白井さんの件は残念力だったわぁ。“学園都市が核攻撃”するなんて“夢にも思わなかった”わぁ』

私と同じように、生き残った蛇口から水を汲んで、世間話みたいに話す『あの女達』を瓦礫の陰から見て。

御坂『……元を糺せばこの戦争を引き起こしたのは私だもの。私が黒子達やみんなを殺したようなものよ』

震えが止まらなかった。聞きたくない。聞いちゃいけないって。

食蜂『仮に白井さん達が生きていて、貴女の敵に回ったらぁ?』

『悪魔』がこっちを向いて笑っているような気さえして来て――




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