過去ログ - 御坂「あんたのこと」食蜂「大好きよぉ」
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[saga]
2013/08/17(土) 22:03:55.63 ID:BX4MDBAAO
〜3〜
神裂「援護射撃感謝しますよステイル。また腕を上げましたね」
ステイル「ふん」
ひこぼしU号の迎撃、ファルコンHTV2の突撃を退けた神裂が通信用霊装にて要塞内へと呼び掛けて行く。
今や、遠隔操作霊装を用いて右方のフィアンマが操っていた火の魔術をも会得したステイルに向かって。
事実、金属製バルーンの可燃性ガスを1として、それを物理法則を歪めて100にまで引き上げる地力。
それが既にステイルには備わっている。『地獄の門』から溢れ出した『在らざるモノ』との戦いの中で。
神裂「(このまま降下シークエンスに入れば先ずは第一段階)」
雲霞が如く群がるファルコンHTV2、放たれる航空ミサイルが白線を描き蜘蛛の巣のように放射状に広がる。
第三波のお出ましかと、要塞上にて神裂が腰溜めに七天七刀を構え待ち受けた刹那に『それ』は来襲した。
神裂「!?」
五月雨撃ちのミサイル、釣瓶撃ちの神の杖をまるで魚群でも追い散らすかのようにして次々と誘爆させる。
星海を切り裂いて昇り行く金糸の髪、天使の輪、百メートルに及ぶ翼を数十と背負った『人工天使』こと。
風斬「――ハアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
風斬氷華(ヒューズ=カザキリ)が成層圏を越えてやって来る。
神裂「七閃!」
風斬「破っ!」
上空五万二千メートルの世界で相打つファーストストライク、風斬の猪突を迎え撃つは、神裂の猛進。
振り下ろされる雷の剣、切り上げられる鋼の刀、音もなく激突し衝撃波がデブリを吹き散らして行く。
地上であったなら火を噴くほど鍔迫り合うも要塞上層部をガリガリ削り取りながら神裂を押し負けて。
神裂「くっ!」
弾き飛ばされながらも鋼糸を放って外壁に絡み付き、それでも殺し切れない勢いに身体を急旋回させては。
神裂「はっ!」
宇宙の果てに飛ばされるより早く鋼糸をアンカーに逆バンジーし飛翔術式を発動。再び要塞上へ返り咲き。
風斬「貴女達がァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!」
そこから流星を思わせる急降下で、追い縋って来た風斬の薙払いを兜割りによる撃ち落としで叩きつける。
だが風斬も無重力状態にあって雷翼をフルバーストで逆噴射、低空飛行する燕のように身を翻して逃れて。
風斬「ッ!」
神裂「っ!」
切り結ぶ聖人と天使の二人の影絵が太陽の中で一つに重なった。
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