過去ログ - 御坂「あんたのこと」食蜂「大好きよぉ」
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79:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/17(土) 23:33:34.74 ID:BX4MDBAAO
〜94〜

吹き荒ぶ青嵐に舞い散る花弁が時空間の亀裂に吸い込まれて行く。最早選んでいる時間も余裕もなかった。

結標「今なら食蜂操祈の気持ちがわかるわ。悔しいけれどもね」

恐らくこれは『クリアボーナス』なのだろう。食蜂という『ラスボス』を倒した『エンディング』という。
結標は有害物質により余命数ヶ月、加えて白井を失い、帰還しても必要悪の教会に処刑塔の件で殺される。
能力を失ってしまった結標には最早戦う力も逃れる術も生きる糧もない。しかし、まだ希望は残っている。

結標「行きましょう佐天さん。新世界へ。もう一度黒子達に会う為に。もう二度と悲劇を起こさない為に」

佐天「……よくわからないけど初春達に会えるなら行きます!」

それが食蜂というパンドラの手によって残された希望(シナリオ)だとしても。恐らく彼女はきっと……
自分の死というピリオドまで想定内だったのだろう。誰も彼女の手袋越しの掌からは逃げられなかった。

佐天「で、でも……」

神浄「あーあ、あー」

佐天「この人は……」

結標「……悪いけれど、彼は海原を殺した。とても連れていけない。私はそこまで人間が出来ていないわ」

〜94.5〜

オルソラ「……どうやら、間に合わなかったようでございます」

神浄「あーあ、あー」

遅れる事数分後、インデックスを同朋に預けてエデンの園へ降り立ったオルソラが見たもの。それは……
結標も佐天が消え去り、時空間も閉ざされ、一人取り残された上条。それを受けてオルソラは歎息した。

オルソラ「……さあ神浄討魔。帰りましょう。皆と一緒に……」

それは生還した結標を異端者として処刑せずに済んだ事か、はたまた上条というインデックスにとって――

オルソラ「あなた様の伴侶がお待ちでございますよ。さあ……」

最後の希望が生き残っていた事か。だがそれすら長くはない。彼はあと数週間の後に脳死を迎えるだろう。
二度と目覚める事はない。だが上条には対外的に『世界を救った英雄』としての生きて貰わねばならない。
例えこの閉世界が、新世界と旧世界の相互リンクを鎖す為に設けられた『エリコの壁』だとしても。だが。

オルソラ「………………」

食蜂があれほど絶望視していた世界を修復したのは上条が生きられる場所を残す為だったのかも知れない。

神浄「……み、さ、き?」

『三人目』も『二人目』も『一人目』も皆同じ上条なのだから。




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