過去ログ - 桐乃「行ってきます」
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81: ◆IWJezsAOw6[saga]
2013/08/20(火) 13:27:12.06 ID:tcCZFDmB0
「シャー!」

すると猫はいつもの怖い顔で俺のことを睨み、布団の中で眠る桐乃の元へと駆け寄っていった。

京介「はぁ……」
以下略



82: ◆IWJezsAOw6[saga]
2013/08/20(火) 13:28:58.07 ID:tcCZFDmB0
桐乃「京介! 大変!」

京介「なんだ? 帰ってきて早々に」

桐乃「学校の友達なんだけど……猫の話をしたら、引き取ってくれるって」
以下略



83: ◆IWJezsAOw6[saga]
2013/08/20(火) 13:29:42.50 ID:tcCZFDmB0
京介「悲しそうな顔してんじゃねーよ。 喜んであげるべきだろ? つっても」

京介「……無理もないか」

こいつがどれほどあの猫を好きだったのかは分かるし、その猫が他の人のところへ行くとなって、どんな気持ちになるのかも……また、分かる。
以下略



84: ◆IWJezsAOw6[saga]
2013/08/20(火) 13:31:09.29 ID:tcCZFDmB0
桐乃の頭の上に手を置き、俺は言う。

京介「笑って、見送ってやろうぜ。 俺の前でならいくら泣いても良いからさ、あの猫の前ではせめて笑って……な」

京介「そっちの方があの猫も、安心して行けるだろ?」
以下略



85: ◆IWJezsAOw6[saga]
2013/08/20(火) 13:31:53.40 ID:tcCZFDmB0
こうして、俺と桐乃の前からあの猫は去っていった。

短い間ではあったけれど、今回のことで分かったことが一つある。

それは。
以下略



86: ◆IWJezsAOw6[saga]
2013/08/20(火) 13:32:31.08 ID:tcCZFDmB0
だからこそ、自分にもう少し優しくなっても良いのでは、と俺は思う。 しかしそんなことを本人に伝えれば、こんな感じで返事が返って来るのは目に見えている。

「ヤダ。 京介が言っているそれが、あたしなんだから。 あたしがそんなんだから、京介が居るんでしょ?」

と、多分こんな感じだろう。
以下略



87: ◆IWJezsAOw6[saga]
2013/08/20(火) 13:32:58.65 ID:tcCZFDmB0
かつて、桐乃は俺にこう言ったことがある。

「あたしは逃げてばかりで、京介に助けられてばかりなんだよ」

と。
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88: ◆IWJezsAOw6[saga]
2013/08/20(火) 13:33:23.91 ID:tcCZFDmB0
そして、俺のこと。

俺にもやはり、ペットという物は向いていないのだろう。

それは桐乃がそうだから、という理由ではない。 桐乃のよりも恐らくは明確で、はっきりした理由が今回のことで分かった。
以下略



89: ◆IWJezsAOw6[saga]
2013/08/20(火) 13:33:51.38 ID:tcCZFDmB0
桐乃「京介! なにぼーっとしてんの? とっとと帰るよ」

京介「お、おう」

ついさっきまで泣き笑いみたいになりながら見送っていたというのに、元気が良い奴だよ。
以下略



90: ◆IWJezsAOw6[saga]
2013/08/20(火) 13:34:28.29 ID:tcCZFDmB0
桐乃「そ」

京介「……俺ってそんな性格悪そうな奴に見えるか?」

桐乃「いや……そうゆーことじゃないんだケド」
以下略



91: ◆IWJezsAOw6[saga]
2013/08/20(火) 13:34:55.24 ID:tcCZFDmB0
全く持って嫌になってしまう。

俺が猫に嫉妬していた? 兄である俺が、妹と仲良くしている猫に?

もしそんな奴が居たとしたら、どれだけシスコンなのかと聞いてやりたいぜ。
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