3: ◆1Cz5bN8eQk[sage sage]
2013/08/20(火) 11:10:44.03 ID:I2/0d4GA0
この法が作られたのには理由がある
現在の様に蚊社会の文明が進んだとはいえ、結局のところ蚊は蚊だ
生活だけならばともかく、子孫を残す為にはやはり'人間の血液'が必要だった
しかしこの'人間の血液'というのは厄介である
これを確保する為の出撃には多大な犠牲が伴うのである
特にこの法が立法された当時はまだ戦闘技術も成熟しておらず帰還率は4割も行けば良い方だったのである
この様な状況下でわざわざ危険を冒して出撃を試みる蚊はどんどん減って行った
それは社会に'娯楽'が増えてしまったからである
世の中に楽しみが沢山あるのにわざわざ死にに行こうという者は稀であった
その結果蚊社会の蚊口(人間でいう所の人口)は急激な減少を見せた
これが立法の理由である
蚊「…考えてもみて欲しいんだ」
蚊「法で血液税が定められてはいるが、その収集方については何も語られていないじゃないか」
蚊「僕が行くことの何処に問題があるんだい?」
蚊女「それはそうだけど…古来より血液の回収は女の仕事だった…」
蚊「そりゃそうさ、昔はその場で血を吸うしかなかったんだから」
蚊「今はただ回収するだけじゃないか、そうだろう?」
蚊女「…………」
蚊「それなら体力のある男が現場に出た方が生還率は上がる筈だ」
蚊(まあ、理由はそれだけじゃないけど……)
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蚊女「…それで、どうするつもりなの?」
蚊「うん、僕はこれから航空学校へと行くつもりだ」
蚊「今から訓練をして、来年の今頃にはパイロットとして任務に就く」
蚊女「……わかった」
蚊女「でも1つだけ、条件がある」ズイッ
蚊女「それを飲まなきゃ意地でもあなたを航空学校には出さない」
蚊「そ、そんなの…」
蚊女「なに?文句あんの?従わないの?」ズズイッ
蚊「いや、その……」タジタジ
蚊女「ぁあん?」ズズズイッ
蚊「し、従います……」
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