過去ログ - 雪ノ下「比企谷君、今からティーカップを買いに行かない?」
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/21(水) 01:27:04.23 ID:DdghrasH0
 「よう…」

 俺を見るなり雪ノ下雪乃は深いため息をついた。
 「はぁー…… 今日は比企谷くんしか来ないことはわかっていたのに…… 期待してしまった私が馬鹿だったわ……」
 こめかみのあたりに手を当て、まるで痛恨のミスをしでかしたような仕草を見せる。

 「うっせー」
 いつも俺の方が由比ヶ浜より先に来てるじゃねーか。

 その由比ヶ浜は昼前に体が熱っぽいと言って早退した。
 由比ヶ浜から、何あのヒエログリフもどきがいっぱいの頭の悪そうなメールを受け取ったのだろう。

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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/21(水) 01:29:15.23 ID:DdghrasH0
 「今日は私たち二人だけのことだし、もうお茶の時間にしましょう」

 ガラス製のティーポットに湯を注ぎこむ音が聞こえてくる。
 すっかりと奉仕部の日常となった。
 
以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/21(水) 01:32:12.29 ID:DdghrasH0
 −昨日のことだ。
 「ひ、比企谷君…… そ、そのゴキブリをどうにかなさい。あなた仲間でしょ……」

 ついに俺もゴキブリ扱いされてしまった。
 あまりにも理不尽だ。理不尽すぎる。
以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/21(水) 01:34:45.84 ID:DdghrasH0
 −格闘すること数分。
 箒ではたかれてすでにこと切れたゴキブリをポットの横に置いてあった紙コップで掬い取り、窓から放り棄てた。
 ああ… そういえば、あの時使ったのは最後の1個だったな。

 悪い、何も考えないで使ってしまったから、お前だけでも飲めよと言おうと思っていたら、思いもかけない言葉を耳にした。
以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/21(水) 01:41:06.80 ID:DdghrasH0
 紅茶を煎れるのが趣味だというだけあって、雪ノ下が出してくれるのはおいしい。
 確かに紙コップで飲むのより、ティーカップで飲んだら雰囲気も違ってさらにおいしいものになることだろう。
 でも、俺は由比ヶ浜とは違って、好き好んでこの部活に入ったわけではない。
 この部屋にマイカップを置くってことは、俺が奉仕部に入れられてしまったことを肯定してしまうことになってしまう。
 
以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/21(水) 01:48:19.83 ID:DdghrasH0
「別にお前に礼を言われるようなことなんて何もしてねーよ」
 事実、俺は何もしていない。
 雪ノ下に非難されるようなことはしてきても、感謝されることなど何一つしてきてはいないのだ。

「でも… それでは私は… 」
以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/21(水) 01:52:55.70 ID:DdghrasH0
「比企谷君、あなた馬鹿? 私が礼をしたいと言っているのよ。あなたは私からカップを受け取ればいいだけなのよ。それに、あなたに合った腐ったようなカップを見つけることは容易ではないのよ。」
 なんだこいつは。
 俺はそもそも雪ノ下から礼をされる覚えはない。
 そう言っているのに何逆ギレしているんだ。
 しかも、なんで貶められないといけないの?
以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/21(水) 02:07:15.70 ID:DdghrasH0


 なおも食いついてくる雪ノ下に根負けした俺は、一緒にティーカップを買いに行くことにした。
 「ちょっと待っててくれ」

以下略



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