過去ログ - 雪ノ下「比企谷君、今からティーカップを買いに行かない?」
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951: ◆GULJi96aoSzS[sage saga]
2013/10/26(土) 20:30:31.37 ID:t4lG1/uao


    ×   ×   ×   ×


「八幡、鉈を渡すわね……」


「ちょっと待ったー! 雪乃!!」

 鉈をさやから取り出そうとする雪乃を大声で静止した。


「鉈を渡すときはこうやるんだ……」
と実演してみせた。

 鉈の刃は大変鋭い。
 はさみや包丁と同じ感覚で刃の部分を持って渡そうものなら、たちまち5本の指を失ってしまう。
 薪割り台にザクッと刺して手を離したところで、柄の部分を持ってもらうのが正しいやり方だ。
 あと、防刃手袋をつけた方が良い。
 これは、中学の時に千葉村で教わった知識だ。

 ちなみに、奉仕部の合宿の時、戸部が振りかぶって薪を割っていたがあれも間違いだ。
 薪割り台に薪を載せたあと、薪の上にしっかりと鉈の刃をあてがってさせてからゆっくりと刃の重みで
下ろしていくのが正解だ。
 また、薪が固いときは鉈の刃を同じくあてがってから別の薪で刃の部分を叩くのだ。
 雪乃と一緒に1時間で3束の薪を割った。

 さて、薪割りが終わったから今度は火おこしだ。
 かまどに薪をくべ、火をおこす。
 火打石はうまく使えないので、火おこし器で種火をおこした。
 これは佐倉の国立歴史民俗博物館のイベントで覚えてきた。
 俺はディズニーランドと歴博の年間パスポートを両方持っている。
 俺の千葉愛は誰にも負けないつもりだ。

 ところで、さっきから雪乃が向けてくる視線が妙に熱を帯びて色っぽい。
 気の迷いをおこしてしまいそうになったので、すぐに気持ちを切り替えて食事の準備をした。

 煤汚れが取れやすいように底をクレンザーで塗ったくった鍋と釜でカレーライスを作って食べ終えると、
すぐに洗い物をして風呂の準備を始めた。
 ここまでノンストップで3時間ちょっと。
 井戸から水を何往復もして運んでこなければならないので、なかなかの重労働だ。

 雪乃は人並み外れて体力が無いのだが、明日は大丈夫なのだろうか?



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