過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
1- 20
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/22(木) 19:10:00.23 ID:ESoSJTHeo

「あの」

 と俺は彼女の背中に声を掛けた。彼女は振り向きさえしなかった。
 声が小さくならないように注意したつもりだったが、聞こえなかったのだろう。
 あるいは、この雑踏だ。声を掛けられているのが自分だと、分からないのかもしれない。

「ちょっといいですか?」

 と横から回り込みつつ声を掛けると、女の子はようやく振り返ってくれた。

「はい?」

 目が合う。美少女だった。遠目に見たときより、背は低く見える。
 こちらを振り返るために、わずかに首を傾げて上向けた顔。
 黒い髪。戸惑った声。たしかにかわいい。かわいいが。
 
 困ったことに、聞き覚えと見覚えがあった。

「……お兄ちゃん?」

「……」

 妹だった。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
642Res/457.09 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice