過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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220:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/03(火) 18:14:28.16 ID:tLGXVJlLo

「なあ、おい。体調悪そうだけど、大丈夫か?」

「……大丈夫。ちょっと、授業が始まるまで、休んでるわ」

「……うん」

 そう言ってしまうと誰かはどこかに行ってしまった。
 彼が行ってしまうと、俺の耳には他の音も何もかも全部が遠のいて聞こえた。
 
 視界に映る光の束も、耳を衝く音の重なりも、全部が全部、未整理のまま打ち捨てられているように思えた。
 何もかもが雑然としていて、はっきりしない。

 だから俺はそれを整理しようとした。文章を書くことによって。
 誰が悪かったのか、何が原因なのか、俺はずっと知りたかった。

 でも、本当に俺がすべきことは、そんなことじゃなかった。

 気に掛けるべきなのは原因じゃなく、結果の方だった。
 俺が気にするべきは「なぜ」その状況が生まれたか、ではなく、その状況を「どう」すべきか、だった。
「それ」をどう処理するべきか、だった。それ以外のことなんて、後回しでかまわなかったのだ。




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