過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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以下、新鯖からお送りいたします
[saga]
2013/09/04(水) 18:02:02.30 ID:hAkQPchbo
◇
昼休みには、感覚は平常通りに戻っていた。
屋上の空気は冷たい。
さすがに昼前には霧ではなくなっていたけれど、細かな雨はまだ降り続いていた。音のない雨。
霧というのは最悪だ。いつのまにか忍び寄って、小さな虫みたいにひそやかに身体に入り込む。
気付きもしないうちに、人を内側から底冷えさせていく。そこに躊躇はないし、礫ほどの愛情もない。
そして、誰もが忘れた頃に、鈍い痛みを連れてくる。
だから霧雨は嫌いだった。
それなのに、そんな日は無性に外の様子が気になってしまう。
どれだけ細かかろうと、雨の下に出れば濡れてしまうのは当たり前だ。
浮かび上がるような粒には、傘だって無意味だろう。こんな日に外に出る奴なんて馬鹿だ。
フェンスの近くまで歩く。靴の裏の濡れた感触が気持ち悪い。
それでも彼女はそこにいた。
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