過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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以下、新鯖からお送りいたします
[saga]
2013/09/06(金) 19:16:05.45 ID:1fpknpK6o
「……始まりと終わりが決まってるって、どういうことですか?」
後輩がひとり、不思議そうな顔をした。
「毎回、女の子が部屋の中で考えごとしてるところから始まるんだよね」
部長に読ませたのはだいたい二、三本だと思うが、まあそれでも分かるものは分かるだろう。
なにせ文章がまるまる同じなのだ。
「それで、女の子が出掛けるところで終わる」
後輩は感心したような顔になった。感心するところでもない。
「まあ、それだけ決まってれば、あとはどうにでもなるんで」
「ああいうの、わたし書けないんだよね。なんでなんだろう」
逆に書けない方が幸せなんだと思うけど、部長はちょっと悔しそうな顔をしていた。
俺は居たたまれなくなってきた。そもそもあれは小説なんてもんじゃない。
とはいえ、まあ、そんなことを言ったところで無意味なんだけど。
「まあ、何か書こうとするなら、やっぱり俺より部長のやり方の方が参考になると思いますよ」
それだけ言って、話を終わらせた。後輩は余計にわけがわからなくなったみたいな顔をしていた。
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