過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
↓
1-
覧
板
20
290
:
以下、新鯖からお送りいたします
[saga]
2013/09/08(日) 18:38:09.07 ID:g01J+w8Ko
「だからおにいちゃんといるのは、すごく気持ちが楽なんだよ。でもそれってダメだよね」
「そんなことはないよ」
と俺は口を挟んだ。
「うん。そう言うと思ったけど、でもダメなんだよ。それじゃ、ダメなんだよ」
さっきより強い口調で、彼女は言った。俺は言葉を失った。
「だってわたしが逃げたくないんだ」
従妹と目を合わせるのが怖かった。自分のことを言われているような気持ちになる。
「だから、わたしは帰る。あの街、すごく嫌いだけど、やっぱりわたしは、あそこにいるしかないから。今のところは」
それから彼女はちょっと寂しそうな声で、
「逃げ場所にして、ごめんね」
そう言って笑った。
「それじゃあ、おやすみ」
軋むような気配。
扉の閉まる音。
溜め息が出た。彼女の中で、たぶん話は完結したんだろう。俺の感情とは無関係に。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
642Res/457.09 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1377165370/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice