過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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322:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/11(水) 19:04:01.88 ID:H7FQDfEZo



 帰る気にはなれなかった。家に帰ったところで、どうなるわけでもない。
 俺の態度は、きっとまだいつも通りじゃない。家事を手伝おうとしたって、妹にまた心配させるだけだ。
 だからって、家の中で何もせずにいるなんて、俺には耐え難い。

 だからって、部室に残って何かができるわけでもない。
 小説なんて書けないし、書けないなら書かなくてもいい。

 俺は何だったらできるんだ?

 いや、そんなことより、俺には考えるべきことがあるのかもしれない。もっと他の、自分のことではなく……。

 昨日からずっと頭の奥が痛んでいる気がする。
 
 いったいいつまでこんな考え事を続けるつもりなんだろう。
 
 たとえば、誰でもいいから俺を好きでいてくれる女の子が一人でもいたら、自分も少しはがんばれるかもしれないと思ったことがある。
 でもそんなのは馬鹿げているし、「誰でもいい」というのは大嘘だ。
 
 俺を「不安にさせない」「プライドを傷つけない」「望むことを叶えてくれる」。
 それでいて「容姿もまあまあ」くらいの条件は無意識につけている。いずれにしても馬鹿げている。

 相手の人間性をまるで無視しているし、実際にそんな子が現れても俺はまともに会話すらできないだろう。
 ましてやそんな子が仮にいるとしても、俺のことを好きになるわけがない。




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