過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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385:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/15(日) 19:23:59.49 ID:4zbhAxRHo



 それからすぐに部長は屋上を後にした。
 俺はそのあとも少しだけ彼女が現れないかと待っていたけれど、やっぱり来てくれなかった。

 よくよく考えてみれば、べつに会ったからといって言えることがあるわけでもない。
 謝ったりするのもなんだか偉そうな感じがするし、かといって普段通りに話せるとも思えない。

 そう気付いたあとには頭を切り替えて、早々に家に帰ることにした。

 学校を出た頃から空が曇ってきたからまさかと思ったが、案の定帰路の途中で雨に降られた。

 打ち付けるような強い雨だった。一瞬だけ街の中が台風の日みたいに荒れた。
 鞄の底に入れていたはずの折り畳み傘を探したけれど、今日に限って家に忘れてきたらしい。
 
 建物の軒先に隠れてなるべく濡れないように歩いたけれど、そういう日に限って交差点で信号に引っかかったりするものだ。
 いつも寄るコンビニには傘がちょうど置いてなかったりして、もうそういう運命なんだろうと諦めた。

 それでもコンビニの屋根の下にいるうちに雨が止んでくれないかと祈ってもみたのだが、が、結果はむべなるかな。
 数分待っても止む気配を見せなかった。

 結局、たいした距離でもないからと諦めて雨の下に飛び出した。




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