過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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390:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/15(日) 19:27:07.93 ID:4zbhAxRHo

 風呂をあがって着替えを終えた頃には夕飯の準備は済んでいたらしかった。
 従妹はリビングのソファで気持ちよさそうに眠っていた。
 
 こういう姿を見せられると、居候のくせに、などと心にもないことを言ってからかいたくなってくる。

 俺は自分の気持ちがどこか落ち着いていないことに気付いていた。
 なぜだろう、と考えて、すぐに気付く。金曜日なのだ。そして強い雨が降った。

「明日は休みだ!」

 俺が両手をあげてわざとらしく言ってみると、妹はどうでもよさそうに「そうだねー」と返事を寄越した。
 それからテレビの電源を入れてみた。ちょうどカレーのコマーシャルが流れていた。
 俺は即座にテレビの電源を落とした。昔から夕方頃のテレビで流れるCMというのがすごく苦手だった。なんかさびしくて。

 雨の音はうるさいくらいに家の中に聞こえている。
 何か不安定な感じがした。気持ちがざわざわと落ち着かない。このところずっとそうだ。
 俺は明日が休みだということを、言葉の上で思うほど喜んではいなかった。

 いつからか、休みでも平日でも、大差ないように感じてしまっている。
 感情が平坦で、起伏がほとんどない。
 でも、今日は少し違う。何かが違う。なぜだろう。妙に落ち着かない。



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